
鶏卵専用の産業用ロボットを用いた機械・装置の設計業務を担当。
共和機械株式会社は、日本初の国産化に成功した鶏卵洗浄機をはじめ、国内オンリーワンの技術・特許を有し、鶏卵専用機械装置の開発・製造・メンテナンスで国内トップクラスのシェアを誇る企業です。私は、技術部で産業用ロボットを用いた機械装置の図面を作成する設計者の補助をしています。十数年前に勤めていた住宅メーカーで建築CADを使ったことはありましたが、産業用機械の設計やCADは未経験でした。線の引き方や数値の入力方法など、ゼロの状態から上司や先輩に指導していただき、現在は、2次元・3次元CADを使って産業用機械の図面の作成やトレース、3次元モデリングなどを担当しています。今は、上司や先輩に指示された通りに図面を描く仕事しかできませんが、自分の手掛けた図面がカタチになる「モノづくりの楽しさ」や、やりがいを早く実感できるようになりたいと思い、日々努力しています。
パートから派遣社員、正社員へ、一歩ずつ ー ターニングポイント ー
私も夫も鳥取県出身。結婚後、夫の仕事の関係で津山市に転入しました。3人の子どもに恵まれましたが、両親と離れている上、周囲に友達も少なかった頃は子育てで困っても誰かに頼ることが難しく、とても不安でした。そのため、子どもが小さいうちは仕事と子育てを両立する自信がなかったのですが、3年前、マイホーム新築をきっかけに家計のゆとりを求めてデータ入力のパートタイム(9時〜15時)に就きました。働き始めると周囲から病児保育など行政サポートの情報が得やすくなり、少し自信も付いたので一番下の子どもが小学校に入学したらフルタイムで働きたいと考え、2018年、保育園の年長組に上がったタイミングで派遣会社に登録しました。学童保育に迎えに行けて、土日・祝日が休みという条件に合う企業を探してもらえると思ったからです。すると、すぐに興味の持てる仕事が見つかり、未経験OKで、CADを使って機械の設計ができる仕事だと紹介されました。予定より時期は早かったのですが、希望通りの条件だったので「チャレンジしてみよう」と決断。2018年7月、半年間の契約で働き始めました。技術部では、ほぼ全員が設計業務に携わっており、17人が男性で女性は私を含めて3人(うち1人は在宅ワーク)。みなさん忙しい中で、未経験の私に1から丁寧にCADの使い方を教えてくださるから最初は「できない自分」が申し訳なく、心苦しかったです。「先輩の手を煩わせたくない」、「早く覚えよう」とメモを取るのですが、家に帰ると子どもの送迎や家事で復習する時間はありません。だからこそ、勤務時間中に覚えることへ集中した結果、半年でCADを使った作業ができるようになりました。「ここでずっと働きたい」と思っていた頃、技術部部長から正社員へ登用のお声かけをいただき、2019年1月、正式に正社員になることができました。
仕事と子育てを両立しながら働く女性のロールモデルになりたい。
正社員になってしばらくの間、仕事と子育てを両立できるかどうか不安でしたが、今は行動に移して良かったと思います。新しいことにチャレンジして生活スタイルが変わるのは不安しかなく、勇気がいることでした。でも「何か変えたい、変わりたい」と思った時がチャンスなのだと思います。最近は、昔の手書き図面をCADデータ化するなど複雑な仕事も任されるようになってきました。今の目標は、周りから「信頼される仕事」をすること。以前と比べて家の外で過ごす時間が増え、毎日忙しく、睡眠時間も減りました。しかし、仕事と子育てで日常にメリハリが付くようになり、これからもっとイキイキとした人生を過ごせるような、自分自身も輝けるような気がしています。これから、もっとCADを使いこなせるように成長し、設計の知識も身に付け、いつかは一人前の設計者になりたいと思います。
求人探しに人材派遣会社を活用
自分の希望に合う企業を効率良く
探して派遣社員から正社員へ。
フルタイムで働きたいと思っても、パートの仕事と子育ての両立で忙しく、希望に合う求人を見つけるための時間は捻出できないと考え、まず、人材派遣会社に登録しました。たくさんの求人情報の中からコーディネーターが私に合う企業を見つけてくださる方が、自分一人で探すより効率が良いと思ったからです。実際、登録してすぐ、私の希望する条件に合う企業を見つけていただけ、勤めることができました。予想以上の結果に満足しています。
得意を生かして夫と家事分担
会社は違えど同じ設計者の夫が
一番の理解者であり、心の支え。
マイホームは家族の夢だったので、家計を支援するためにフルタイムで働く私のことを家族みんなが応援してくれます。自分の部屋ができた長女や次女は弟を世話してくれ、留守番もできるようになりました。一番の理解者である夫は「朝早くから夜遅くまでありがとう」と言ってくれ、毎朝、私が3人分のお弁当を作る間に朝食を作ってくれます。休日に、息子と夫の2人で夕食を作ってくれることも。その間に睡眠できるので家族には心から感謝しています。
働く女性のロールモデル目指す
フレックスタイム制や時間有休など
社内制度を活用して仕事と子育てを両立。
仕事帰りに子どもを病院に連れて行く時には、試行的に導入中のフレックス制度を活用し、朝30分早く始業して夕方30分早く終業します。有給休暇は1時間単位で取得できるので、用事で1時間早く帰りたい時に便利。子育て世代だけでなく介護中の人にも使い勝手が良い制度だと思います。今後、入社する女性のためにも社内制度を活用しながら仕事と子育てを両立し、ロールモデルとなれるよう頑張ります。
ある1日のスケジュール
- ★4:30
- 起床、お弁当づくり
- ★5:30
- 家事、身支度
- ★6:30
- 朝食
- ★7:25
- 子どもを送り出す
- ★8:00
- 出勤
- ★8:15
- 出社
- ★8:30
- 始業、図面作成
- ★12:15
- 昼食
- ★13:15
- 図面作成
- ★17:15
- 終業
- ★17:40
- 学童の迎え
- ★18:00
- 次女の習い事(ピアノ)送り
- ★18:30
- 夕食準備
- ★19:00
- 次女の迎え
- ★19:30
- 夕食
- ★21:30
- 長女の迎え(学校〜部活の後、駅に着く長女を迎えに行く。朝はお父さんが駅まで送る)
- ★22:00
- 入浴
- 23:00
- 就寝

共和機械株式会社
技術部
黒川 美幸さん
36歳
[将来の夢]
家族みんなで海外旅行
[オススメの本]
『月刊バレーボール』
[自分磨き術]
お弁当づくりに凝る
[リラックス法]
休日にしっかり睡眠を取る
本社所在地:岡山県津山市河面375番地
HP:http://www.kyowa-machinery.co.jp/
従業員数:82名